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  3. サステナビリティ経営「みんなから愛され、必要とされる会社を目指す」第1回 サステナビリティ経営ゲームのご紹介~企業がSDGsに取り組む必要性を理解する~チーフ・コンサルタント  丹羽 哲夫 

サステナビリティ経営「みんなから愛され、必要とされる会社を目指す」
第1回 サステナビリティ経営ゲームのご紹介
~企業がSDGsに取り組む必要性を理解する~
チーフ・コンサルタント  丹羽 哲夫 

■はじめに

 昨今、多くの企業がサステナビリティ経営を志向し、マテリアリティ・活動テーマの選定を行っております。しかし、こういった社内での活動も、従業員の皆様にSDGsが正しい理解されていないために浸透しづらいため、推進できないというお声も耳にします。SDGsの基本理念でもある「誰一人取り残さない」ように、従業員の皆様にSDGsに興味を持っていただき、正しく理解してもらうための仕掛けとなるのが本研修です。本研修では、今流行りのゲーミフィケーションという形式を取ることで、「おもしろく・楽しく・真剣に」 SDGsと事業経営の関係性について学びことができます。

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1.ゲームの狙い

 SDGs体験型カードゲーム「 “サスマネ(Sustainable Management)” 」は、事業活動とSDGsの目標実現を両立させ、応援される企業を目指すことを体験するゲームです。
 このゲームはSDGsの具体的な目標を学ぶためのモノではありません。「SDGsに取り組まない場合、企業にはどの様なリスクがあるのか」「事業活動とSDGsのバランスをどう取るべきか」を体験的に理解することを狙いとしています。

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2.ゲームの概要

 このゲームでは事業活動によって企業の経済性を高めると同時にSDGsのゴールを目指したアクションに取り組むことで、「自社がSDGsに取り組む必要性」に対する気づきを促します。

 ゲームの中でプレイヤーは効率的な事業活動を行います。事業活動で得た資源を用いてSDGsの活動に取り組み、評価される企業を目指します。事業活動に邁進するだけでは「資金」は溜まりますが評価される企業にはなれません。一方で評価されるためのSDGsの取り組みばかりに注力すると「資金」が不足し事業活動が回らなくなります。事業活動とSDGsの取り組みのバランスを取りながらゲームを進めることがこのゲームのポイントです。

 このゲームの中でプレイヤーが意思決定するのは次の2点です。

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①人的リソースの割り当て
 プレイヤーは事業活動として人的リソースを「どの部門に」「何人」割り当てるかを意思決定します。人的リソースを割り当てる部門によって得られる経済効果が変わり、また、該当部門に配置する人数によって得られる経済効果の大きさも変わります。
 人的リソースの都合上、全ての部署に人的リソースを割くことは出来ません。どのタイミングで、どこに、どれだけのリソースを投入するかの意思決定を行います。

 ②実施SDGs活動の選択
 プレイヤーは事業活動で得た資源を活用し、保有するSDGs活動カード(アクションカード)の中から実行するアクションを選択します。アクションカードによって必要なリソースと得られる効果が異なります。リソースが許す限り、アクションカードは何枚でも使用することが可能です。事業活動の状況を踏まえ、どのタイミングで何のアクションを実施するかの意思決定を行います。

 プレイ人数は1セットで2~20名です。
 グループ討議で行うスタイルであれば、1グループ4名、最大5グループまで対応することが可能です。
 また、複数セット使用するのであればより多い人数でも対応可能です。(ガイド役のフォローが行き届く50名程度が目安としての最大人数となります)
 ゲームのプレイ時間はゲーム後の解説や振り返りを含めると最短で3時間、通常は7~8時間程度(座学の1時間を含む)です。

3.ゲームの流れ


 基本的には各プレイヤーが事業活動を行い、その後にSDGsアクションを行うというシンプルな構成でゲームは進行していきます。

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Step1 ラウンド情報の確認

 ラウンド開始時に事業活動の前提となるラウンド情報の確認を行います。具体的にはプレイヤーが配置する「従業員の人件費(一人当たり)」、事業活動終了時に保有している資産一つ当たりにかかる「税金」です。それに加え、事業活動に影響を与える「外部環境」もこのタイミングで確認します。

Step2 事業活動の検討

 手元にある従業員を自社の機能組織(研究・開発・調達・製造・営業...など)に配置します。どの部門も複数人配置すると単独配置よりも得られる効果が大きくなります。外部環境の状況を踏まえ、"調達や製造に注力する"、"研究開発に重きをおく"、"マーケティングや営業に配置し資金獲得を重視する"などの検討を行います。

Step3 事業活動結果の清算

 従業員を配置した部署の機能を活用し、資源や資金を獲得します。配置した従業員カードを回収し、手元にある従業員カードの枚数に応じた人件費を支払います。また、このタイミングで手元にある資源にかかる税金の支払いも行います。

Step4 SDGsアクションの実施

 手持ちの資金を活用し、手札にある任意のアクションカードのアクションを行います。要求資金が高いアクションほど効果が大きくなります。しかし、ここで大きな投資をしすぎると、次ラウンド以降の事業活動が回らなくなってしまいます。次ラウンド以降の人件費や税金の支払いも見据え、どこまでSDGsアクションに投資するかを検討する必要があります。

 このSDGsアクションを通じて自社の"社会ポイント"と"環境ポイント"を向上させていきます。環境ポイントは事業活動をするだけで自然に減少していくため、積極的に投資し向上させていく必要があります。

 ラウンドの最後にSDGsアクションで獲得した"社会ポイント"と、"環境ポイント"を得点ボードに反映させます。社会ポイントと環境ポイントは、一定の水準に到達するとボーナスを獲得することが出来ます。逆に一定水準まで低下すると、資金の減少などの悪影響が発生します。


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4.ゲームの終了と勝利条件


 規定のラウンド数を終えたらゲーム終了となります。ゲームのラウンド数は実施時間に応じて変化します(最大10ラウンド)。
 最終ラウンド終了後、アワードの条件を満たしているプレイヤーは追加で"社会ポイント"や"環境ポイント"を得ることが出来ます。アワードの結果も含め、集計した"環境ポイント"と"社会ポイント"の合計が最も高いプレイヤーが勝利します。事業活動で得られる資金は"社会ポイント"に還元されます。

 事業活動で資金を効率的に稼ぎ、その資金でいかに"社会ポイント"や"環境ポイント"を高めていくかがゲームの肝となります。事業活動とSDGs活動がシンプルなモデルとして整理されているため、イメージしやすく体感的に理解できるようになっています。

 この研修(ゲーム)は、単体実施はもちろん、JMACコンサルタントが講師を行うSDGs系研修、またはすべての研修に加えることも可能です。
JMACコンサルタントのコンサルティングプログラムにオンし、セットでの組合せも可能です。

(カードゲーム単体の販売もしております)

>> 関連する研修「~社員と会社を本気にする~サステナビリティ経営・SDGs研修」

コンサルタントプロフィール

チーフ・コンサルタント
丹羽 哲夫(にわ てつお)

チーフ・コンサルタント 丹羽さん

分子生物学の世界から「研究・開発の生産性」に興味を持ち、JMACに入社

研究・開発部門の知的生産性向上やマネジメント革新に関するコンサルティングを中心に、 幅広い業種のクライアントを支援している。

ロジカルシンキング研修やプレゼンテーション研修、 プロジェクトマネジメント研修など様々なテーマで幅広い業種のクライアントを支援している。

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